工場火災の危険性について
工場火災の危険性について
高額な設備を扱う工場において注意すべき災害の一つに火災が挙げられます。工場内で使用している設備が高額であるため、被害額が甚大になりやすく、扱っている製品によっては環境汚染等周辺への被害も懸念されます。製造している品目によっては、被害額・周辺環境への影響から工場の稼働を再開することが難しくなる場合もございます。工場における火災は非常に危険性の高い災害といえます。
今回は、そんな工場火災の危険性について、対策を含めてご紹介をさせて頂きます。
▼ 目次 ▼
工場火災とは
工場火災の危険性
工場火災の原因と予防
当社の扱う予防機器
工場火災の対策のことなら、マッツまで!
工場火災とは
工場火災とは、工場で発生する火災のことを言います。工場で火災が発生した場合、一般住宅で発生した場合に比べて被害額が甚大になることも珍しくありません。
工場には化学物質などの危険物や、可燃性樹脂・オイルなどの着火物が大量に保管・使用されているケースが多くございます。一度火災が発生してしまうと、それらに引火し火災が大きくなるだけではなく、有害物質が発生して近隣環境を汚染してしまうリスクをはらんでいます。
着火物や可燃性の高い物質を使用していない工場においても、加工時に発生する粉塵等により粉塵爆発などが発生する可能性もあります。
また、消火に関しても、工場によっては水をかけて消火を行う「冷却消火」を実施できず、化学物質を使用して消火を行う特別な消防車の出動が必要になる場合もあり、消火が遅れて被害が拡大するリスクがございます。
加えて、工場内には工作機械やロボット、検査機器など1台当たり数百万円~数千万円するような高額な設備が多数使用されている場合がございます。
これらの要因から工場火災は、一般住宅の火災と比べて被害額・被害規模が大きくなる場合がほとんどです。
工場火災の危険性
一般住宅と比べて被害額が甚大になりやすい工場火災ですが、工場には火が一気に燃え広がりやすい二つの要因がございます。
〇フラッシュオーバー現象
フラッシュオーバー現象とは、局所的な火災が数秒から数十秒といった短時間のうちに、部屋全体に拡大する現象の総称のことです。
皆様、工場内を想像していただくとイメージできるかと思いますが、梱包資材から可燃性樹脂、潤滑油やグリースなど工場内にはフラッシュオーバー現象を引き起こすリスクをはらんだものが無数にあります。工場である以上、フラッシュオーバー現象が起こるリストの排除は出来ません。
〇バックドラフト現象
バックドラフト現象とは、気密性の高い空間内で火が発生している際に、窓やドアの開閉に伴い新鮮な空気が入ってきて酸素量が増える事で火が爆発的に火が燃え広がる現象のことです。
工場は鉄骨や鉄筋造りで建てられている気密性の高い空間である場合が多くございます。そのため、一般住宅で発生した火災に比べてバックドラフト現象が発生するリスクが高まります。
これらの現象が発生し火災の規模・勢いが大きくなると、スプリンクラーのような通常の消火装置では効果がなく消火に時間がかかる可能性もございます。
このように、工場という特殊な環境において発生する火災には、「フラッシュオーバー現象」「バックドラフト現象」という被害が甚大になりやすい危険性がある点を理解しておくことが重要です。
工場火災の原因と予防
工場火災が発生する原因は様々にございますが、一例をご紹介させていただきます。
〇摩擦熱や静電気
《原因》
前述した通り、工場内は引火性・発火性の高い物質が多くあるため、摩擦熱や静電気といった小さな電気も火災の原因になります。特に、コンセントとプラグの間にほこりがたまっている場合は、火災の危険性が一気に高まってしまいます。
《予防》
引火性・発火性の高い物質のある空間では、摩擦熱や静電気が発生しづらい物質を使用する、入場の際に専用の服に着替えるなど、対策を実施する必要がございます。また、ほこりが発生しやすい環境においては、定期的にコンセントの清掃を実施するなどの対策が必要です。
〇工場機器の使用
《原因》
溶接機械、研磨機など工場内の設備には使用に際して火花が発生する機器が多数ございます。火花は一瞬で消える非常に小さいものですが近くに可燃物があると火災に繋がりかねません。
《予防》
火花等が発生する機器を使用する際は、周辺に可燃物を置かないなど、機器の運用を徹底する必要がございます。
〇漏電
《原因》
工場は高圧の電気を扱う施設です。配電盤等の電気設備のメンテナンスが不十分では漏電が発生するリスクが上がってしまいます。また、老朽化した機器や設備の更新を行わず、耐用年数を超えた利用も漏電のリスクが高まります。
《予防》
配電盤、制御盤等の電気設備の定期的な保守・メンテナンスの実施が必要です。また、耐用年数内で適切な機器の使用、更新を行う必要もございます。
当社の扱う予防機器
当社のお客様にも近年工場火災が発生したお客様がおられました。警察や消防による調査の結果、出火場所はタコ足配線された古い電源タップからの漏電であることが判明しました。
今回は、電源タップの火災対策についてご紹介させて頂きます。
〇電源タップ
一般社団法人日本配線システム工業会によりますと、テーブルタップ(延長コード)の交換の目安は3~5年を推奨しています。しかしながら特に問題がなければそのままお使いの方が多いのではないでしょうか。
【電源タップの危険度チェック】
①コードを動かすと機具がついたり消えたりする
②プラグの抜き差しがゆるい
③プラグの栓刃の根元が焦げたり溶けている
④本体やコードにひび割れ・キズがある
⑤プラグの栓刃が曲がっている
⑥消費電力が電源タップの最大容量を超えている
⑦コードやプラグが熱い
⑧コンセントプラグにホコリがたまっている
⑨コードを束ねて使用している
⑩コードが機器の下敷きになっている
⑪同じタップを5年以上使っている
⇒1つでも当てはまる場合は、使用方法の見直し・取替が必要です!
工場内で使用するテーブルタップは、万が一に備えて漏電ブレーカー付のテーブルタップにされることをお勧めします。
当社で取り扱いが可能な漏電ブレーカー付テーブルタップをご紹介させていただきます。
〇トラッキング対策商品
可燃性樹脂など発火しやすいワークを加工する工場では、一段と火災に対する備えが必要です。
トラッキング火災防止用のプラグカバーやコンセントカバーを使用したり、分電盤専用の消火装置や投てき型の消火剤など準備をして、万が一火災が発生してもすぐに消火できるような備えをしておきましょう。
〇その他対策商品
・消火器の代わりになり、投げ込むだけで消火できるペットボトル
ファイアテック
・配電盤・分電盤内で発生した火災を自動消火できる装置
STICK(配電盤にブラケットで設置)
・配電盤・分電盤内で発生した火災を自動消火できるシート
自動消火パット(配電盤にステッカーを貼って設置)
工場火災の対策のことなら、マッツまで!
多くのお客様に製品をお納めさせていただいている当社であれば、工場火災の対策機器を多数ご提案可能です。工場火災で甚大な被害が発生してしまうために、ぜひ一度ご相談ください。