既存クーリングタワーの清掃工事

Before:   薬剤が使えない環境での汚れ堆積

今回ご依頼いただいたのは、新規取引となる大手鋳造メーカー様です。年末年始の設備停止期間を活用し、既存のクーリングタワーの清掃作業をご依頼いただきました。

お客様の設備は、三菱ケミカルインフラテック製（100㎥×5セル、70㎥×1セル）および空研工業製（120㎥×2セル、120㎥×1セル）の複数台構成でした。排水を河川に放出する仕組みであるため、日常的な冷却水管理において殺菌剤や殺藻剤などの薬剤を使用できません。そのため藻やスライム、スケールが発生しやすく、一定頻度での機械的な清掃が必要でした。実際には、排水ドレンが藻や汚泥で詰まり、流量が低下している冷却塔もあり、確実な清掃作業が求められていました。

After:   充填剤を保護しながらの高圧洗浄による清掃

当社では、現場に電源が確保できない箇所もあったため、発電機を併用しながら高圧洗浄機を使用しました。特に充填剤を破損させないよう水圧やノズル角度を調整し、丁寧な清掃作業を行いました。

清掃のポイントは以下の通りです。

• 詰まりへの対応：藻やスケールによって排水ドレンが詰まっていた設備もありましたが、パイプストレーナーを使用して排水路を確保しました。効率的かつ確実に汚れを除去しました。

• 環境に配慮した施工：薬剤が使用できない条件下でも、物理的な洗浄と細部への丁寧な対応で清掃品質を確保しました。

• 法定点検への対応：クーリングタワーは「建築物衛生法」により1年以内ごとに1回以上の定期清掃が義務付けられています。稼働を止められる限られた期間で、次回点検まで安心して使用できる仕上がりにしました。

結果として、施工後にご確認いただいたお客様からは「丁寧な仕事で安心できる」と評価をいただきました。