オーバーフロー配管の設置工事

Before:   貯湯タンク上部より水漏れ発生

化学工場のお客様での貯湯タンクの修理事例です。ボイラー設備において、貯湯タンクから水漏れが発生し、その修理・再発防止策の提案をご依頼頂きました。今回水漏れが発生した貯湯タンクは容量が500リットル程度。今回の水漏れは、タンク上部の蓋溶接部分に亀裂が発生したことが原因であり、亀裂を補修実施。その後タンク内の水量を確認するセンサーの不具合を発見し、これが今回の亀裂の直接的な原因と判明。根本的な再発防止策として、タンクにオーバーフロー配管の設置をご提案。 一般的に、ボイラー室内の貯湯タンクは、高温高圧の環境下に置かれるため、経年劣化による腐食や疲労破壊のリスクが高い設備です。特に、蓋溶接部分は応力集中が発生しやすく、亀裂が発生しやすい箇所と言えます。 貯湯タンクの保全においては、定期的な点検や適切な運転管理に加えて、安全装置の設置や多重化などの措置があります。

一般的に、ボイラー室内の貯湯タンクは、高温高圧の環境下に置かれるため、経年劣化による腐食や疲労破壊のリスクが高い設備です。特に、蓋溶接部分は応力集中が発生しやすく、亀裂が発生しやすい箇所と言えます。

今回のケースでは、蓋溶接部分の亀裂が水漏れの原因でしたが、貯湯タンクにおけるトラブルはいくつかのケースに分類できます。

・腐食による水漏れ
・スケールによる熱効率低下
・内面ライニングの劣化
・安全弁の作動不良

オーバーフロー配管は、タンク内の水位が異常上昇した場合に、余分な水を排出することで、タンクへの過負荷を防止する設備です。センサーの故障や誤作動など、予期せぬ事態が発生した場合でも、オーバーフロー配管があれば、タンクの破損を防止することができます。

After:   

貯湯タンクの補修、フロートセンサーの修理・交換、オーバーフロー配管の設置、コントロールパネルの設置、配線作業などが、今回の水漏れと再発防止工事の主な内容です。

ただし、今回の対象となるボイラー設備は、工場が稼働している間は工事ができず、長期間の工期をとることができないことが、最大の課題でした。（※貯湯タンク上部からの水漏れのため、通常水量での稼働には問題がない）

短期間の工期ですべてを完了するために、事前に主配管や電磁弁ユニットを埼玉県内の当社の協力工場で組み立て、事前にアッセンブリで準備。これにより、タンクの溶接補修から配管工事、試運転確認を含め、2日間で工事を完了することができました。

当社のご提案前は、お客様は貯湯タンク自体の更新も視野に検討されていましたが、既存のタンク補修と、より安価なオーバーフロー配管での問題解決によって、大幅にコストを抑えた修理・予防保全工事を行うことができました。