ロボット　点検・メンテナンス

ロボット　点検・メンテナンス

概要・特徴

高まる自動化のニーズを受けて、今や多くの工場で産業用ロボットを活用した生産ラインが稼働をしています。生産性向上や負荷の大きい作業の代替など様々なメリットを有する産業用ロボットですが、点検やメンテナンスはしっかりと実施されておりますでしょうか。ロボットの性能が大幅に向上し、故障する確率も大きく下がってきておりますが、点検やメンテナンスを怠ると故障や重大なトラブルにつながります。また、本来の性能をしっかりと発揮し導入の効果を最大化するためにも定期的な点検やメンテナンスは非常に重要です。工場の稼働に影響を与えるような重大なトラブルが発生する前に、適切な点検やメンテナンスを行っていただくことで設備の高寿命化につながり利益を最大化することが可能です。本ページでは、ロボットの点検・メンテナンスについてご紹介させていただきます。

注意すべきトラブルとその前兆

産業用ロボットのトラブルを大きく分けると3つの特性がございます。
一つ目は「サーボ等制御装置のエラー」です。高速で同じ動作を繰り替えるような産業用ロボットにはサーボ機器が組み込まれています。このサーボ機器にエラーが発生することで位置ずれや適切な速度で動作しないなど、様々なトラブルが発生します。
二つ目は「断線による故障」です。産業用ロボットにはロボット内部を通っている配線と、ロボットに電源や信号を伝達する配線があります。内部の銅線が特殊な樹脂などでしっかりと包まれている後者の配線をロボットケーブルと呼びます。非常に強度が高いためよほどのことがない限り切断されませんが、強い力で挟まれる、電圧の関係で強い負荷が生じた場合に断線する可能性もございます。このケーブルが断線してしまうと銅線内部で破損が起こり、正しく電力や指令が伝達されず、起動時の不調やロボットの動作に異常をきたしてしまいます。
三つ目は「マニピュレータの故障」です。ロボットアームを指すマニピュレータ内部には減速機やモーターなど精密な機器が組み込まれております。マニピュレータ内部の機器はグリスによりスムーズに動作していますが、摩擦や周囲環境（高温・乾燥）等により劣化してしまうと部品同士の摩擦や破損が起こり異音やガタなどの不具合が発生し故障の原因となります。

トラブルが与える影響

産業用ロボットのトラブルが与える影響は非常に大きなものとなります。溶接・塗装・重量物搬送・組付け等、様々な工程で活用されているロボットが故障してしまうことで、生産ライン全体の停止につながり多大な損失が発生してしまいます。また位置ずれや動作不良によりロボットで生産をしている製品の性能や精度にばらつきが発生してしまうなど、不良品の生産につながってしまう可能性もございます。何よりも、ロボットの故障やトラブルにより近くで作業をしている作業者様の命の危険につながるような人的災害が発生してしまう可能性がございます。生産性の向上や作業者の負荷軽減など、様々なメリットを提供するロボットであるからこそ、故障やトラブルが発生した際には多大な影響が発生してしまいます。

よくあるトラブルの対処法

トラブルの対処法は大きく分けると3つございます。
一つ目は「日常的なメンテナンス」の実施です。ロボットメーカーによって多少異なりますが、各メーカーごとのマニュアル等に日常的なメンテナンスについて記載がございます。ガタ・異音・グリス漏れの確認やロボット据え付けボルトの増し締め、トラブル履歴のチェックなど日常的なメンテナンスを実施することで、大きなトラブルにつながるような小さな変化に気づくことが可能です。
二つ目は「定期的なメンテナンス」の実施です。ロボットは「稼働時間」や「導入年数」などにより定期的にメンテナンスを実施する必要がございます。日常的なメンテナンスと同様に、メーカーごとに違いはございますが、一定期間ごとにバッテリーやグリスの交換、オーバーホール、ベルトの張りの確認などのメンテナンスを実施する必要がございます。
三つ目は本サービスのような「専門の業者によるメンテナンス」です。産業用ロボット導入後、「一度もメンテナンスを実施したことがない。」「グリスなどを好感したことがない。」「対応人員がおらず自社でメンテができない。」など点検やメンテナンスでお困りのお客様がおられましたら是非お声かけください。現状の点検から、修理や交換が必要な箇所の診断、およびご提案までしっかりとしたサポートが可能です。