工場で天井クレーンやホイストクレーンを使っていると、「操作コードが作業の邪魔になる」「吊り荷の近くで操作するのが怖い」といった悩みが出てきます。こうした課題を解決するのが、クレーンの無線化です。

無線化は作業効率を高めるだけでなく、危険な位置から離れて操作できるようになるため、工場の安全対策としても大きな効果があります。この記事では、クレーンの無線化のメリットと注意点、そして安全対策への活かし方を、徳島で工場設備を手がける大久保産業が解説します。

クレーンの無線化とは

クレーンの無線化とは、これまで操作コード(ペンダントスイッチ)で操作していたクレーンを、無線の送信機(リモコン)で操作できるようにすることです。手元の送信機からの信号を、クレーン側に取り付けた受信機が受け取って動作します。

ペンダント式クレーンの課題

従来のペンダント式クレーンは、操作用のコードがクレーン本体からぶら下がっています。作業者はこのコードの届く範囲でしか操作できないため、動ける範囲が制限されます。また、コードに引っ張られる形で吊り荷のすぐ近くに立たざるを得ず、吊り荷や周囲の設備との接触リスクもありました。

後付けの無線化キットで既存クレーンも無線操作にできる

無線化は、新しいクレーンを導入しなくても、後付けの無線装置を取り付けることで既存のクレーンにも対応できます。他の操作方式から無線操作式へ改修することも可能で、今使っているクレーンを活かしたまま無線化できるのが大きな利点です。

クレーンを無線化する4つのメリット

クレーンの無線化には、作業性と安全性の両面で明確なメリットがあります。

① 操作性の向上:コードの制約がなくなり自由に動ける

コードがなくなることで、作業者は最も操作しやすい位置に移動しながらクレーンを動かせます。広い工場内でも、コードの届く範囲を気にせず作業できます。

② 安全性の向上:危険な位置から離れて操作できる

無線化の最も大きな効果が、吊り荷や危険箇所から離れた安全な位置で操作できることです。吊り荷の下や、障害物・設備のそばといった危険な場所から離れて操作できるため、挟まれ・接触といった労働災害のリスクを下げられます。

③ 視認性の確保:荷と周囲がよく見える位置から操作できる

作業者が自由に立ち位置を選べるため、吊り荷と周囲の状況がよく見える位置から操作できます。死角が減ることで、周囲の作業者や設備との接触を未然に防ぎやすくなります。

④ 玉掛け作業との連携がスムーズになる

無線化により、玉掛け作業を行う人がそのままクレーンを操作できるようになり、作業の受け渡しがスムーズになります。少人数での作業効率が上がります。

クレーンを無線化する際の注意点

無線化には多くのメリットがある一方、導入前に必ず確認しておくべき法令・資格上の注意点があります。ここを見落とすと、無線化したものの運転できる人がいない、といった事態になりかねません。

注意点①:無線化すると必要な運転資格が変わる場合がある

最も重要な注意点が、無線化によって必要な運転資格が変わるケースがあることです。

つり上げ荷重5トン未満のクレーンであれば、操作方式が無線式でも「クレーン運転の業務に係る特別教育」で運転できます。しかし、つり上げ荷重5トン以上のクレーンを無線化する場合は注意が必要です。

これまで床上操作式クレーンを「床上操作式クレーン運転技能講習」の修了者が運転していた場合、そのクレーンを無線化すると、技能講習の修了だけでは運転できなくなり、「クレーン・デリック運転士免許」が必要になります。無線化を機に、運転できる従業員がいなくなってしまうことのないよう、事前の確認が欠かせません。

注意点②:無線装置は法令に適合したものを使う

クレーンの無線装置には、電波法で定められた基準に適合した無線設備を使用する必要があります。適切な性能証明・技術基準適合証明を受けた装置であれば、運転者が無線に関する特別な資格を取得する必要はありません。一方で、無線装置を無断で改造して使用することは法律で禁じられています。

注意点③:予備の送信機や運用ルールを備えておく

無線の送信機は、故障・電池切れ・紛失といったトラブルの可能性があります。作業を止めないために予備の送信機を用意しておく、複数台のクレーンがある場合は送信機とクレーンの対応を必ず確認する、といった運用面の備えも重要です。

無線化に合わせて検討したいクレーンの安全装置

無線化は「危険な位置から離れて操作する」という点で優れた安全対策ですが、無線化された天井クレーンによる災害事故も報告されています。無線化により作業者が荷から離れられる反面、玉掛け作業者や周囲の作業者と荷との位置関係が見えにくくなる場面もあるためです。

そこで、無線化とあわせて、クレーンそのものに「事故を防ぐ仕組み」を組み込むことをおすすめします。無線化で「離れて操作する」ことに加え、安全装置で「そもそも事故を起こさない」ようにする二段構えが、工場の安全性を大きく高めます。

衝突防止装置:クレーン同士・障害物との接触を防ぐ

複数のクレーンが同じ軌道上で稼働している工場では、クレーン同士の衝突を防ぐ装置を取り付けることで、接触事故を防げます。壁や柱などの障害物との衝突防止にも有効です。

過負荷防止装置:定格を超える吊り上げを防止する

クレーンの定格荷重を超える荷を吊り上げようとした際に、動作を制限・停止する装置です。過負荷による部品の破損や、吊り荷の落下といった重大事故を防ぎます。

大久保産業のクレーン無線化・安全対策の特徴

クレーンの無線化や安全対策は、機器の選定だけでなく、取り付け工事や電気工事、既存クレーンとの適合確認まで含めて対応できる業者に依頼することが大切です。

キトー認定代理店としての専門性

大久保産業株式会社は、クレーンメーカー・キトーの認定代理店です。キトー製品については、設計・販売・据付・メンテナンスまで一貫して対応できます。

既存クレーンの無線化・安全対策に対応

今お使いのクレーンを活かした無線化や、安全装置の後付けについてもご相談いただけます。

電気工事・据付から法定点検まで一括対応

大久保産業は工場設備の保守・工事を総合的に手がけているため、無線化や安全装置の取り付けに必要な電気工事・据付工事から、クレーンの法定点検・修理まで、まとめて対応できます。複数の業者に分けて依頼する手間がありません。

クレーンの無線化・安全対策のご相談は大久保産業へ

クレーンの無線化は、作業効率と安全性を同時に高められる有効な改善策です。さらに衝突防止・過負荷防止といった安全装置を組み合わせることで、工場の労働災害リスクを大きく減らせます。

大久保産業では、徳島県の工場を中心に、クレーンの無線化から安全対策、法定点検・修理までワンストップで対応しています。今お使いのクレーンのメーカーや型式を問わずご相談いただけます。

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