施工対象 : | 養殖場のエア供給ポンプ |
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メーカー : | |
施工分類 : | 予防保全システムの設置 |
施工納期 : | 6日 |
業界 : | 養殖 |
修理内容 : | 新規システム設計・製作・据付 |
Before: モーターポンプの稼働停止:エア供給停止が原因による 養殖魚が死滅が発生
養殖業における水槽内にエアーを供給するモーターポンプは、養殖魚の酸素供給の役目を果たす非常に重要な設備です。モーターポンプ(ブロア)から水槽にエアーを供給すると、水中に泡を発生させ酸素を溶け込ませるだけでなく、水流を起こすことで水面が振動することで酸素交換が発生するなど、酸素濃度の維持に直結します。万が一、モーターポンプの稼働が止まると水槽へのエアー供給がストップことになり養殖魚は酸欠状態となります。この状態が一定時間を過ぎると、養殖魚が死滅することになります。
今回創ネットにご相談いただいたお客様は、過去に台風による停電により養殖魚が大量に死滅したことがあり、その際に大きな損害が発生されていました。停電時でもエアーの供給が止まらないように発電機によるバックアップも行っていましたが、緊急対応では燃料が無くなると稼働停止となります。それを防止するためには、常に人が燃料の残量を確認しながらの燃料供給を続ける必要があり、工数的な問題を抱えていました。
上記の問題を解決するためのエアー供給の停止(モーターポンプの稼働停止)を瞬時に把握・通報するシステムの構築を、今回、創ネットが提案することになりました。
After: 振動センサと設備監視システムを使って、稼働定時の通報システムを構築
今回のご相談は養殖魚が死滅することを防ぐことが目的です。そのためには〔 モーターポンプの稼働状態の把握 〕と〔 モーターポンプの稼働停止時の瞬時のアラート確認 〕を実現するシステムの構築が必要です。まず、機器とソフトの選定として竹中エンジニアリングの設備監視システムとifm efectorの振動センサを採用しました。これらのソフトとセンサにより、モーターの状態監視と振動が無くなったら発報するシステムが完成しました。
本システムのポイントは、通常の振動センサは振動が大きくなったら異常となるため、今回は逆に振動が無くなったら警報がでるように逆接点を利用しました。そして振動が無くなった事を検知したら、電話回線の通報機器を経由して携帯電話へ音声メッセージで通報。携帯電話へのアラート発信は、担当者3名へ順次発報を行うことで、1名の担当者が気がつかなくても他の人が対応出来る万全のシステムといたしました。
これにより、災害時や停電時であっても養殖魚に酸素供給を維持できる体制を整えることが可能となります。